先端設備を使いこなそう
NMR、DNAシークエンサーなどの先端の分析機器や、細胞培養室、研究に不可欠な実験動物を快適な環境で飼育するための飼育室、模擬調剤薬局などの設備がある4号棟・7号棟が薬学部の主な実習施設。先端設備による実験や実習の積み重ねが、「患者さん中心の医療」を担う薬剤師を育てます。


バイタルサインが読める薬剤師を目指して

臨床能力を有する実践型薬剤師教育の推進のために設置されている実習室で、病態を再現できる種々の高機能シミュレータ(名称:スタン、フィジコ、イチロー)や薬学系実習人形(サクラ)を用いてバイタルサインチェック、蘇生法および薬物投与法の実際を学びます。ここでは重病患者と接している感覚に陥ってしまいます。

模擬病院薬局では、本物の医薬品を用いて、臨場感と緊張感のある調剤実習を行うことができます。また、病院を想定した処方オーダリングシステムを用いて、リスクマネジメント、薬物治療モニタリングなどの実習を通じて、臨床の現場で薬剤師に求められる技能や態度を身につけます。

細胞培養室には、細胞を超低温で半永久的に保存する容器や、無菌操作を行う実験台、遺伝子解析の機器などが備わっています。

適切な管理下で実験動物を飼育し研究に役立てています。実験動物は、薬物の作用や病気の成り立ちを理解する上で極めて重要になっています。

薬用植物園では、延岡の温暖な気候を利用して、日本薬局方に収載された多種多様な薬用植物を栽培しています。すべての学生、来訪者に公開していますので、憩いの場としても利用されています。

機器室に設置された原子吸光光度計は、環境中や人体中の金属の量と種類を分析する機器。円二色性分光計は、薬物の立体構造を調べる機器です。

NMR(核磁気共鳴)は、磁場の中で試料分子に電磁波を照射することで、分子の構造を知る方法です。NMR室には、測定装置のほかに、測定装置の超伝導磁石を冷却するための液体窒素発生装置が備わっています。